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「あー、疲れた」
玄関の取っ手を捻ると予想通り鍵は開いていた。
「悠河!?」
「おー、親父いたのか。ちょうどよかった。話が……」
「帰ってくるの早過ぎだ、ボケ!!」
居間からダッシュで向かってきたと思えば突然飛び蹴りを繰り出す。が、それも予想範囲内であり難無く避ける。外に飛んでいった親父の体は激しく叩き付けられ、軽く耳を押さえた。
「なんで避けた!?私が怪我をしてしまったではないか!父親にそんなことをしていいと思っているのか!?」
「その台詞そっくりそのまま返すわ、ボケ!私は話があるんだよ!」
「返すな!受け取れ!」
「ふざけんな!意味分かんねーこと言うなよ!」
「ふざけてなんか……って、話?話ならいつでも出来るだろう!それより……」
「うるせー!少しは黙ることが出来ねーのか、このバカ!」
「バ、バカだと!?親に向かってなんてことを言うんだ!言葉使いには気をつけろと言っているだろう!」
いや、言われてない。
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