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「参った。私が悪かった」
「最初からそう言えばいいんだよ。ったく手間かけさせやがって……」
土下座をして謝る傷だらけの父親を無傷の娘が見下ろすという端から見れば異様な光景。派手に始まった戦いはあっさりと数分で終了した。
……なんか自分の父親ながら情けないな。
「で?話とはなんだ?」
ようやく落ち着きを取り戻した私達は居間で向き合いながら座った。
「ああ、実は学校退学になったかもしれないんだよなー」
「ほう、そうなのか……ってなんだと!?」
「ちょ、うわ!!」
親父がテーブルに両手を叩きつけたせいで目の前の湯呑みが倒れる。反射的に避けられたが危うく熱湯を浴びるところだった。
「あ、危ねーだろ!」
「え、あ、すまん」
「結構な大ヤケドを負うところだったわ!」
この状況でなに一人でノリツッコミしてんだこの親父……!本気かよ!いや、親父なら有り得ると思えるのがなんとも悲しい。
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