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「ママのとこ行く~!」
嬉しそうにはしゃぎまわって、峰澤の手を引いて急かした。
無邪気なものだった。峰澤も多少気が楽になり、優香に少なからず救われた気分になった。
「わかったわかった。でも病院だからね、他の人もたくさんいるから静かにしててね。」
峰澤が口に指を当てると、優香も真似をした。それが可愛くて仕方がない。
沙希が寝かされている病室へと入る。相部屋なために他にも患者がいるが、見舞い客は峰澤たちだけだった。
優香は興味に引かれてベッドの周りの機械の方へ向かった。
まずいと思い、抱き上げて上から沙希を見せてやった。
「ほら、ママだよ。挨拶してこうね。」
「パパ、ママなんでまっ白なの?」
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