夏のある日

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 夏の暑さを凌ぐこと数分、やっと電車がホームへと進入してきた。  クーラーがあまり効いていない生ぬるい空気の電車に乗り込む。毎日四十分近く電車に揺られて出勤する。  高校の最寄り駅に着き、改札を出て学校へ向かう。いつも通りの流れだ。  グラウンドで駆け回っている野球部やサッカー部に目礼して、峰澤は職員室へと入って行く。  時刻は昼前といったところだが今日の予定はほとんど部活動だけなので気が楽だった。一日事務仕事なんて気が滅入ってしまう。  昼食を簡単にとって、着替えるために職員用更衣室へ移動する。
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