15人が本棚に入れています
本棚に追加
「いった………っ、沙希!あ、あの…今の話、お義父さんと僕の話、聞いてたかい!?」
座ったままの峰澤の背中から抱きついている沙希は嬉しそうに頷いた。後ろから抱きつかれているせいで立ち上がることのできない峰澤は、沙希と顔を合わせられないことをもどかしく感じた。
たぶん紅潮しているであろう顔を、仕方なしに下へ向けて沙希に質問する。
「あの…本当に僕で大丈夫かい?やめるなら今のうち…」
言っている途中で首もとを軽く絞められたことに気付いた。沙希が抱きつく腕に力を加えたのだ。
「洋一さん、言ってくれたじゃないですか。
『後悔させない』って。
私も、洋一さんとずっと一緒にいたいです。」
最初のコメントを投稿しよう!