第三話

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中田「俺忍野監督と対決しようと思うんだ」 永塚「何言ってるの?」 「監督もあんたの年の倍はあるんだから」 中田「それは分かっている」 「今日大嶺さんと一緒にファミレスに行った時聞いたんだ」 中田は永塚に大嶺に聞いた話の内容をそのまま伝えた。 永塚「そういう事ね」 「でもあの大嶺さんが忍野監督に負けるなんて」 「でも大嶺さんで負けたんだからあんた勝てるの?」 中田「それは分からない…」 「でも勝つ自信はある」 「確かに俺三年生との試合で負けていたけど正直油断してた」 「大嶺さんの能力が分かっていたら勝てていたかもしれない」 「でもそれもやってみないと分からない」 「最初から本気で勝負していても負けているかも知れない」 その時中田の眼差しは本気だった。 その眼差しの意味を幼馴染の永塚がよく理解した。 中田「御馳走さまでした。」 「おばちゃんシチューとても美味しかった」 母親「そう。良かったわ」 「またいつでも食べに来てね」 中田「うん」 「そしたらそろそろ帰る」 母親「気をつけてね」 そう言って中田は玄関へと向かった。 永塚「いつ勝負する気なの?」 中田「分からないけど大嶺さんに指摘された癖を治してから」 「恐らく夏休み後」 「で監督に勝ったら次は大嶺さんに勝つ」 「投手として。そして打者としても。全てにおいて」 永塚「そっか。応援してるよ」 中田「あぁ。ありがとう。」 「勝負に勝利して明和のエースを取る。そして背番号1を。」 中田はまた新しい約束を永塚と交わした。
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