第五話

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大嶺、中田。 中田「これ相当厳しいですね。」 大嶺「甘い事言ってると一人だけ置いていかれちゃうぞ」 大嶺は厳しい剣幕で答えた。 中田「そうですね。距離はどれくらいあると思いますか?」 大嶺は遥か前方を見て 大嶺「これ一キロはあるぞ。」 と答えた。 そして10分が経過して大嶺と中田は共にゴールした。 ゴールを果たし中田が栄養ドリンクを飲んでいた時だった。 大嶺「ちょっと下に忘れ物したけど、まぁいっか。」 中田「何を忘れたんですか?」 大嶺「着替えの入ったカバンを下に置いてきてしまった。」 「でもバスが戻ってくるから盗られはしないと思うけどな。」 大嶺は平然を装っていたが困った顔は隠せていなかった、 中田「僕取ってきましょうか?」 大嶺「アホな事言うな。往復したら2キロもあるぞ。」 「さすがの俺でもこの距離はきつかったのに。無理するな」 三年間この合宿を耐え抜いてきた大嶺はこの合宿の意味を知っていた。
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