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そして一日目の合宿が終了してミーティングが始まった。
忍野監督が口を開いた。
メンバー確認の為、ナインが番号を言い始めた。
1,2,3,4,5……33、
そして最後の千石が39と言ったが様子がおかしかった。
明和高校のメンバーは全員で40人だった。
忍野「誰がいない?」
そして城島が重い口を開いた。
城島「中田です…」
大嶺「何故あいつがいない?」
「俺はあいつと宿舎まで一緒に帰ってきた筈だ…」
その時ミーティングをしていた部屋の扉が開いた。
そこには中田の姿があった。
中田「遅れて申し訳ありませんでした。」
大嶺「お前それは!」
中田の手には大嶺の忘れた物があった。
大嶺「まさかあの距離を二往復もしたのか?」
中田「だって大切そうでしたから…」
忍野「馬鹿者。あの距離は一往復が限界なんだ。」
「お前に二往復もできる筈がない。」
そして永塚が口を開いた。
永塚「私自転車で中田くんの横を走っていました。」
「確かに休まず往復をしていました。」
大嶺【本当に頼もしい奴が入部してきたな。】
大嶺はエースの不安と中田の期待でいっぱいになった。
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