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少しずつ、少しずつ、ガキは喉を動かした。
何分間そうしていたのか。
繰り返しふきんを濡らしては飲ませていたババアが立ち上がり、厨房からカップを持って戻ってきた。
「ほら、そろそろ動けるだろう?ゆっくりお飲み」
優しく笑って、ババアはガキの手にカップを触れさせる。
ふと、ガキが笑ったような気がした。
わっと食堂の空気が沸いて、歓声が上がった。
ガラじゃないが、悪くない気分だった。
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