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「吾が輩の辞書に不可能の文字はないのよっ!!」
今日も我らが会長は、いつものように小さな胸を張って、偉そうに何かの本の受け売りを言っていた。
…っていうか、今回はまた、かなりメジャーな名言だなぁ。
俺…杉崎健は、浮かんだ疑問をストレートに聞く事にした。
「会長、ネタ切れですか?」
「そ、そんなわけないじゃない。えと……そう、ちゃんと今日の議題に良いと思ったから選んだんだから。」
真っ赤になってた必死に否定しだした。…あぁ、可愛いなぁ。
三年で会長、桜野くりむは、ペッタンな胸、高校生とは思えない背丈をもつ、まさにロリという言葉がぴったりと合う会長だ。しかも、その見た目ロリな会長が、小学生みたいな抗議をしているというのが、萌えを加速させているのだと思う。
「それで、アカちゃん、今回は一体何をするのかしら?」
こちらは会長とは真逆の、大人な雰囲気漂う、三年で書記、紅葉知弦さんだ。長い黒髪、豊胸な胸。どれをとっても、会長とは全く違う魅力を持っている。……ただかなりSな所が問題だが。
「あぅ、そうだった……」
知弦さんの的確な誘導によって、会長は、今回の議題をホワイトボードに書き始める。
『生徒会の新たなる挑戦について』
……なんか前にも同じようなテーマした気がするなぁ。
周りをみると、やっぱり皆同じ事を考えているようだ。
なんとなく、「また面倒くさそうだなぁ」という空気が伝わってくる。
そんな中、まず真冬ちゃん……椎名真冬が動いた。
「もしかすると、また新たなメディアにでも行くんですか?」
真冬ちゃんは、ストレートに会長に質問する。一年で会計の真冬ちゃんは、色白で病弱でおっとりしている。なぜか告白イベントまでいったのに、その先のイベントが発生しないというバグが発生中だ。
「つか、そもそも、前にも同じような会議やっただろ?」
そんな真冬ちゃんの姉、俺と同じ2年B組で、俺と同じ副会長である椎名深夏も、同じように文句を言い始めた。
たしかに、こんな会議が最近多くなって来たのは事実だ。
「生徒会の一存」シリーズとして小説が決定して以来、漫画化とか、アニメ化とかする度に、こんな会議をしていると思う。
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