第一部 一章
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彼女の住むマンションはそこから徒歩で十分程度の距離だ。そして、待ち合わせ場所である駅までは一本道と言ってもいいほど単純な道だった。もし彼女が既にこちらに向かっているとしたら、途中で会えるだろう。 そんな期待も少しはしていた。しかし、妹の住むマンションの入り口にたどり着くまでに妹の姿を見かける事は無かった。
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