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途中そんなことがありながらも無事命蓮寺についた。
まあ小傘が口をきいてくれなくなったのでメンタル的には全然無事ではないが。
志郎「ほう……なかなか大きいな。これが元は船とは思えん程だ」
俺は何様だ。
ぬえ「もう小傘ちゃん、機嫌直してよー」
小傘「…………ふん」
俺のせいで不機嫌になった小傘はぬえにも当たっていた。
何だか申し訳なく思うぜ……。
志郎「なぁ小傘ちゃん。謝るから機嫌直してくれよ。俺は許さなくてもいいからせめてぬえちゃんとくらいは口きいてやれよ」
小傘「……はぁ、もういいわ。私も少し意地になってたみたいだし」
ぬえ「少し……?」
その瞬間小傘がぬえをキッと睨みつける。
ぬえはしょぼーんな顔で俯いた。
小傘「とにかく、もう許してあげるから中に入りましょ。言っとくけど、私は不機嫌にはなってなかったからね」
志郎「ああ、はい……」
まだ意地張ってるじゃん……。
ずんずんと命蓮寺の中に入っていく小傘の背中を、いまだに落ち込んでいるぬえと見ているしかできない俺であった。
ぬえ「……ねぇ志郎。私小傘ちゃんを怒らせるようなこと言ったかなぁ……」
志郎「いや、機嫌悪い時は誰しも八つ当たりするもんだから仕方ないよ。気にしなくて大丈夫」
ぬえ「……うん……」
ぬえのアフターケアも忘れずに、と。
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