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一体それが一瞬だったのか、それとも1分かそこらだったのかはわからない。
俺はスキマに呑み込まれた後、外に放り出された。
ちらりと見たスキマの中は黒に近い紫色で埋め尽くされていて、眼がたくさんあった。
キモかった。
志郎「いたた……何だってんだよ……」
俺は放り出された時に地面に打った腰をさする。
……あ、我が息子やらを優しくオブラートに包む神聖なる布達を下げたまんまだった。
「き、きゃあああああ!!」
志郎「悲鳴だと!?一体どこから……」
と言いかけて俺は顔を上げた。
そこには顔を両手で覆い、僅かに開いた指の隙間から俺の息子をちらちらと見ては目をぎゅっと閉じる不届き千万な少女がいた。
志郎「き、貴様ッ!見ているな!?」
「いいから早くズボン履きなさいよ馬鹿ァァァッ!」
志郎「何おぅ!?初対面のやつに馬鹿と言われるほど俺は落ちぶれてはおらん!」
「さっさと履けつってんでしょ!」
少女が修羅を思わせる程の怒りのオーラを纏い始めたので渋々ズボンとパンツを履く俺。
やれやれ、目の保養になるようにしてやったのにな。
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