その名は白河志郎ッ!

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ぬえ「え?……ああ、何も能力がないんだね」 志郎「来たばっかでそんなもんが見つかるとは思わないし、あるとも思えない」 小傘「どうする?置いてこうか?」 ちょ、そりゃないよ小傘ちゃんよぉ。 そりゃあ俺はディーノを見せたり最悪な印象しかないだろうけどせっかくの縁じゃん! こんなところに置いてかれたら知能のない妖怪に食われちゃうよ! ぬえ「んにゃ、大丈夫だよ。だからそんな顔しないでいいよ志郎。これに乗ってればついて来れるからさ」 そう言ってぬえは虹色のUFOを出した。 こ、これは……ベントラーじゃないか。 ていうか飛倉の破片まだ全部集まってないのかよ。 志郎「ありがとうぬえちゃん!助かるぜ」 小傘「……」 ぬえ「どういたしましてっ。さ、しゅっぱーつ!」 何をムスッとしているんだ小傘は。 それはさておき、ぬえの声に反応した俺を乗せたベントラーが浮かび上がりぬえについて飛び出した。 これが空を飛ぶって気持ちか……。 風が吹き抜けていって気持ちいいな。 ただ、ベントラーは小さいからちょっとでもバランスを崩したら落ちそうで心許ないが。 ビュオッ 志郎「うおっ!?」 とか考えていたら突然の突風にバランスを崩しベントラーから足を踏み外してしまった俺。 そのまま重力に抗えず地面へと落ちていく。 志郎「うおあああああオワタアアアア!」 ガシッ 志郎「え……」 小傘「全く、気をつけなさいよね馬鹿」 今までムスッとしていた小傘が俺の手を掴んで助けてくれたんだ。 俺は感動してツンツンした言葉のくせに態度は優しい小傘ちゃんにキュンってしちゃったんだ。 あれ……何だろうこの気持ち……お胸がドキドキしてる……まさか……これが、鯉……? フード(笑)なのは早苗さんだけで十分なので自重しますね。
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