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昔から、自分と世界との間に何か得体の知れない隔たりの様なモノを感じながら生きてきた。
隔たり、というよりは空間のズレ、とでも例えた方がより正解に近いかも知れない。
とにかく、そんな的確に形容する事が難しい違和感が、何時も僕の身を取り巻いていたのである。
物心付く前から、ずっと。
記憶の中の僕は、いつも大勢の中にたった1人取り残されている姿をしていた。
振り返れば、僕の周りに人が群がる事など全くなかった事に気付く。
僕は誰からも必要とされていなかった。
それと同時に、僕も誰も必要としていなかった。
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