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ミーンミンミンミンミー…。
「………あっつ」
容赦なく照り付ける太陽を睨みつける様に見上げる。
「…悔しいでしょ。さぞ無念よね。これが私なりの復讐よ。しっかり見届けなさい」
一年が360と5日。
その内に私の胸糞悪い程嫌いな夏は、厭味な程の割合で、必ずめぐりめぐってはやって来る。
水分を流し込んでも、流し込んでも、喉の乾きが飢えと共に襲って来るようになったのは…
17歳になった、とある夏の日からだ。
あの日、あの時、蒸し返るような暑さの昼間だと言うのに陽の差し込まない真っ暗な体育倉庫の中で、私は―
無理矢理‘女’にさせられた。
望んだ訳でも、自然の成り行きでも、流された訳でもない。
もがいても、もがいても、到底敵いもしない圧倒的な力でねじ伏せられ、いざ身体に異物が入り込む瞬間―何故だかそんな場面で酷く冷静になってしまった私は、ただ淡々と事が終わるのを傍観していた。
あの時、きっと私の中で自己防衛の本能が働いて、無理に蓋をしてしまったんだと思っていた。
それは結果として吉と出たのか、凶と出たのか、8年たった今でも解らない。
ただ一つだけ確かな事は―
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