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―バサッ
「イッター!!もー!なぁんだよー!」
ユイがくるっと振り返ると、そこには名簿を持った佐賀ちゃんが…
「ユ-リ…良い度胸だな…ホームルーム中に大声でしゃべって…しかも、俺のいる目の前でケータイをいじるとは…随分えらくなったもんだ。」
眉毛をピクピク動かせながら話す佐賀ちゃん。それを必死に弁解するユイ。
ユイ…ドントマインド…どんまい…。
「あっ、い、いやぁこれには訳が…」
するとチラっとこちらを見て助けを求めるユイ。もちろん俺達はシカト。キョーヘーなんか大爆笑。俺もつい『プッ』と吹き出してしまう。
「次こんな事あったら、そのケータイ、没収な。」
「ふぁ~い…。」
佐賀ちゃんが去って行くと、ユイがこちらを向いて、涙目で、
「もー…、キョーちゃんとシューのバカぁ!」
と小声で言うが、あっさり佐賀ちゃんにバレてしまい、
「怒られた瞬間にすぐしゃべるとは…まだお仕置きが必要か?」
とギロリと睨まれるユイ。
オマエ本気でバカだな…。
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