大和撫子の日々

２日目

東山は昔からそれなりにモテる男だった。
　男の僕から見てもまぁモテるだろうと思う。

　髪は茶髪で少し長め。
　キリッと整った眉に少したれ目で優しさを醸し出す。
　バランスをとるように、眼鏡のフレームは四角を基調としたものを愛用している。
　鼻も高く、すっとした輪郭だ。

　あと本人は額が少し後退してるから、将来ハゲるとか心配しているが、ただ広いだけで大丈夫だと、普通に思う。

　しかし面白くないので、ことあるごとに将来ハゲるとイジってあげている。

　高校では部活に入ってはいないが、中学のときにバスケをしていた。勉強もスポーツもそつなくこなす。

　積極的に笑いを誘ったり、リーダーシップを発揮する奴ではないが、優しく、癒される存在だ。

　東山の人の良さに、僕はどれほど助けられているだろう。

　ただそんな東山が、今までに付き合った子は１人か２人程度のはずだ。

　告白もそれなりにされているはずなのだが。

　不思議ではあるが、優しいけど……というお決まりのパターンで、本命の子には振り向いてもらえないのかな。と、僕は勝手に位置付け、あまり恋愛面は深く聞かない。

　なぜなら僕自身がまだ付き合ったことがないのだから、あまり言うとこっちが突っ込まれておしまいだ。まぁ言わなくても、日常的に東山には色々言われるのだが。