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川田空くん…
我が聖華学園で一番の学力の持ち主であり、スポーツ万能…
そして我が演劇部のエース…
…だったのだが……
主に演劇部は、部長がシナリオを書いて、私がヒロイン。
そして、川田くんが主役を務めてきた。
川田くんは、ルックスもそれなりに良かった為、それなりに女性に人気があった…
……のだが……
この高校生活最後の夏休みで、川田くんはなにがあったのか、激太り…
痩せた秀とは反対ね…
太った川田くんを見た吉岡部長は、主役から脇役へのポジションチェンジを川田くんに言ったのだ。
「当たり前だろ!今度の劇の主役は格好良さがある程度必要だ!太ったヒーローなんて格好いいと思う?」
と、吉岡部長の一言が川田くんを傷つけたのだろうか?
「まったく、部長は、言葉にもう少し優しさ持った方がいいわよね…」
私はブツブツ言いながら、屋上へ出るドアを開く。
キィ~
「わっ、気持ちいい~」
ドアを開けた私の顔に、秋風が当たる。
昼間の残暑が少しずつ和らいできていた。
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