始まり

9/12
前へ
/117ページ
次へ
「やっぱり何かあったんじゃん」 小さくつぶやくと、ハヤトも小さな声で話し出した。 「振られた」 その言葉に驚いて、何と声をかけていいかわからなくなった私は、口に入った卵焼きをずっと噛み続けた。 「どんだけゆっくり食べてるんだよ」 私の反応を待っていたのか、ハヤトが私をこづいた。 そのひょうしに、ようやく卵焼きを飲み込む事ができた。  「先輩に振られた。彼氏居るんだってさ。」 「うん…」 返事しかできない私にハヤトは続ける。
/117ページ

最初のコメントを投稿しよう!

52人が本棚に入れています
本棚に追加