ロゼの人

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そう、あれは新人時代… 二十歳前なうえ家族の誰も煙草を吸わない家だったためお客さんに煙草の銘柄を言われてもさっぱりだった頃… 「ロゼくださーい」 三十代~四十代の女性がやってきた。 ロゼ…あ、このピンクのか。 「お待たせしました、こちらでよろしかったでしょうか?」 「ハイどうも」 その人はその後もよくきて必ずロゼを買っていった。 そしてまたその人はやってきた。 もうロゼを買う事は分かっていたのでお店に入ってきた瞬間にロゼをスタンバイ。 彼女がカウンターにきて注文する前に差し出してみた。 「あら!」 ロゼの人、覚えられたのねと苦笑。 すると彼女は 「ね、弟いるでしょ?」 子鮫「えっ!?」 な、なぜ知っている!? (゚Д゚;≡;゚Д゚)アワワワワ 「いやー、名札見て、息子の友達と同じだし、珍しい旧字だしもしかしてと思ったんだけどねー。当たったみたい!」 子鮫「え、もしかしてピー高校…?;」 「そうそう!」 そう、ロゼの人は弟の友達のお母さんだった! ロゼの人「恥ずかしいからあたしの苗字教えないけどね(笑)」 未だに教えてもらえてません…(^^;)
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