彼女と僕

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「雨が木になったんだね。」 もう素直に受け入れた。 「キミは、誰なんだろ?僕を知ってるの?」 すると、彼女は本当の姿になった。 白い蛇だ。 あ、昔、子供の頃、白い蛇をみて、まだ小さな白い蛇だったはず、石に挟まれてたのを、棒で、石をどけて助けてあげたことがあった。 「そうです。あの時あなたに助けられた白い蛇です。私は山の神の手伝いをするものです。 あなたに助けて頂きましたご恩をお返ししたく、参りましたが、私の力では雨の命までは助けられません、雨の魂を木に移すことは、出来ました。」 不思議な夢でも見ているような感じで、白い蛇が話すのを聴いていた。 手のひらには 雨の苗木がある。 まずは鉢植えしなきゃな。 目を離したら、白い蛇は消えていた。
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