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「…ですから……この…」
あれ…男の人の声が聞こえる……
「……方は…」
女の人の声も聞こえる……
重い瞼をゆっくり開くと見たこともない天井が広がっていた。
「…………」
暫くしてこの状況を悟った。
私は今、ベッドで寝ている。ふわふわで心地が良い。
此処は私の知らない場所。
何処か分からない。
そんな事を考えていると、突然目の前に紅い眼が見えた。
「起きましたカー?」
「………」
いきなり目の前に現れた顔にまた思考が止まる。まるで時間が止まったみたいに。
「ブレイク……びっくりしていらっしゃいますわよ」
゙「ハハハ…大丈夫デスヨー」
男はヘラヘラと笑いながら私から顔を遠ざけた。
「何も大丈夫ではありません」
「スミマセン、あ、お嬢様起きたみたいですよ彼女」
男は私の視界から消え去った。
私は今、仰向けで寝ている。
視界から消えたていう事はきっと女の人の声がしたまだ見ていない景色に居るのだろう。
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