鮮色

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思い詰めて張り詰めて 涙はいつも暗い部屋 布団被って声殺して 気持ちとともに溢れ出す 君を知らなかった世界は 平和で平穏で無彩色 涙ない変わりに えくぼさえなかった 追い詰められることに 変わりはないのなら 色付き鮮やかな方がいい 目一杯泣いたその先に 目一杯の笑顔があるのなら 私はそれが幸せです そう気付かせてくれた人 涙や笑みの色を 鮮やかに魅せてくれた人 思い詰めて張り詰めて 今日も涙は暗い部屋 閉じこもって押し込めて自分でさえも見ないふり 動き出した歯車を 止めることは不可能で 君がいた世界だったから あんなにも色付き鮮やかで 追い詰められることに 変わりはないのなら 色付き鮮やかな方がいい 目一杯泣いたその先に 目一杯の笑顔があるのなら 私はそれが幸せです 君がいない世界は 前よりもっと無彩色 どんなに涙流しても 色付くことはもうなくて 君の笑みを思い出し 今日もまた暗い部屋 助けて、助けて、助けてと その声さえも知らん顔 気付いて、気付いて、気付いてと 手を伸ばすのも やめていた 歯車さえも止めて 不可能さえも変えて 自分よりも自分を信じて 君が魅せてくれた色は 何より誰より鮮やかで 零れ落ちた涙を 優しく笑って 掬ってくれた 追い詰められることに 変わりはないのなら 色付き鮮やかな方がいい そう教えてくれた人 涙や笑みの色を 鮮やかに魅せてくれた人 思い詰めて張り詰めて 今は涙は君の手に 優しく強いその笑みで 全てを色付き鮮やかに 目一杯泣いたその先に 目一杯の笑顔があるのなら 私はそれが幸せです
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