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何はともあれ、ミレイの予定がついたのだ。
あまり時間がないとは言うが、それでも僕の為に時間を空けてくれたミレイに感謝した。
「もちろん僕の方は、何があっても時間を空けるよ。こんなチャンス二度とないかもしれないもん。」
「それじゃ〇日。10時30分に〇〇で待ち合わせね。私は車で行くけど・・・リュウは、そこまでどうするの?」
「車で行くよ。僕のに乗り換えればいい。」
「わかった。じゃあそういう事で。」
待ち合わせの日が待ち遠しかった。
今から張り切っているコイツは・・・僕は見下ろして苦笑した。
**********
当日・・・いや、前日からなかなか寝付けなかったが、朝もヤケに早く目が覚めた。
(遠足前の子供かよ)
自分にツッコミを入れながら、シャワーを浴びた。
そして少し早いかな?と、思いつつ家を出た。どこにいたって落ち着くなんて出来なかったのだから。
待ち合わせの駐車場に車を停め、一息つく。
まだ10時前。
「あと30分かぁ。」
つい、一人言。
するとメールの着信。
[もうすぐ市内に入るわ。思ったよりすんなり来れたから。]
[気をつけてね。]
あえて、もう駐車場まで来ているとは書かなかった。
変な見栄と、急がせたら悪いなって思いがあったのだ。
それでも、後10数分でミレイはやって来るのだ。
(ギリギリに家を出なくて良かったな・・・それにしても・・・)
相変わらずコイツは張り切り脈打つ程になっていた。
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