魔王様の憂鬱(プロローグ)

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魔界では沢山の魔王達が人間界を支配しようと躍起になっていました。 そんな魔界の端にある巨大な宮殿には黒髪を肩まで延ばし、紫色の瞳に青白い肌、そしてゆるい服に身を包んだ一人の青年がお茶の入ったティーカップを手に取り、魔界を見渡していました。そして口を開きました。 「ねぇ、白。どうして皆人間界を支配しようとしてるの?」 青年の横に座っていた黒服を着て、銀髪の男が口を開いた。 「どうしてだろうな?どうせ弱小貴族の奴等だろう?ほっとけ。」銀髪の男、白は無愛想に呟いた。 「もし私がさ、人間界征服したいって言ったら、ついてきてくれる?」黒髪の青年は紫の目を煌めかせ白に近づいた。 白は青年を呆れた眼で見つめた後 「行かなきゃなんねぇだろ?俺はおまえの側近なんだよ、マオ。」黒髪の青年、マオは立ち上がり、空を指差した。 「最近暇で憂鬱だったから気晴らしに人間界征服しちゃおう!!」 ここから、マオの大奮闘が始まるのだった……
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