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「黒風白だ」と白は受付の女に言った
「雛也裕子です」裕子はにこりと笑った
「魔王でーす☆」マオはキャピキャピしていた。
受付の女はまるで蝋人形の様に表情が無く、静かに
「それでは階級をはかりますので、そこの球体に手を置いてください。」と言った。
「かいきゅー?」マオはわけ分からんという顔をしていた。それをみて裕子は
「階級は、私達の強さみたいなものよ」と説明しはじめた。
「階級は1から10まであって、1が弱くて、10が強いの。
1、2、3は下級で人間界に行けない雑魚クラス
4、5、6は中級、ギリギリセーフの兵隊クラス
7、8、9は上級で普通に人間界に行ける騎士クラス
10は最上級で貴族クラスなの。
分かった?」
「わかったような気がする。」マオは笑った。
白はため息を吐き、受付にある球体に手を置いた。
すると球体に「Ⅹ」と出た。受付の女は、「ランク10ですね。ではどうぞ」
と空間に穴を開けた。
次は裕子が手を置くと「Ⅸ」と出た。
そしてマオが手を置くと
「Ⅲ」
と出た。
マオは固まっていた。
裕子は頭を抱え
白は笑いを堪えていた。
「マオ、指輪外せ」と白が命令した。
「嫌!白がくれた指輪だから外さないの!」
「俺の言うこときけ、じゃないと放置するぞ?」
「うぅ………」マオは泣きべそになりながら紫の宝石のついた指輪を外した。すると球体にあったⅢがⅩに変わった。
マオ、裕子、受け付けの女は驚愕した。
「その指輪はお前の魔力を封じ込める為の指輪だ。」と白は笑いながら言った。裕子は
「なんでそんなもの付けたの?」ときいた。
「ペットがご主人様より強かったらダメなんだよ、なぁ?マオ?」マオは真っ赤になって
「ぺ……ペットじゃない!」
「いつも犬みたいに擦り寄ってくるのは誰だ?」
「それは……」受付の女が手を叩いた。
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