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『西武球場前、西武球場前です。ご乗車お疲れさまでした。』
駅に到着のアナウンスが流れる。
停車した電車のドアが開き、そこから高校生達が前方の改札に向かって歩きだした。
「こなたさん、全国大会で逢いたいね。」
優子は、車内で意気投合したこなたに声をかけた。
「OK!全国大会で。」
こなたは、最初の出会いと同じように、親指を突き出し優子に応え返した。
そして、彼女達とは駅改札前で別れようとした、その時優子がこなたに聞いた。
「ところで、こなたさん達時間はあるの?」
「大丈夫だけど。」
答えたのは、かがみだった。
「だったら、途中まで一緒に行動しない?」
優子が提案した。その提案に回答したのはみゆきだった。
「それがいいですね。私たち初めてですから、慣れた皆さんと行動したほうがいいでしょう。」
そういう事で陵桜学園のメンツと行動をともにする事となった。
「谷口くん、どこに向かうの?」
俺達は第1問の出題会場の手前から奥に通じる道を進む。
「愛すべき人々が待ってるの。」
その道の先には、とある一団が陣取っていた。
はたから見て、高校生より年上であることが判る場違いな一団。
「皆さんお早ようございます。」
俺はその一団にあいさつをした。
「おっ、タニー君。お早ようさん。」
その中の一人があいさつを返した。ちなみに、タニーとは俺のハンドルネーム。
「あの、谷口さん。こちらの皆さんは?」
みゆきが聞いた。
「こちらにいるのは、高校生クイズサポーターズというホームページの関係者の皆さん。」
「まあ、我々は見学者だから『ウォッチャー』と呼んでいるけどね。」
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