さすらう者

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 オイオイ待てよ。いくらなんでも2日連続はねぇべ……と軽く笑いながら足元に目をやり、私はまた全動作を止めた。  私の足元にはベランダに出る窓があるのは前述通りだが、その窓のさんに縄を結び、首をつって揺れているおじさんが目に入ったからだ。  顔はまたハッキリ見えない。歳は30代後半から40代くらいだろうか。  頭は軽く前に項垂れ、風もないのにゆらゆらとその身体は揺れていた。  またも、恐怖感より先にビックリした。  ビックリしたから、  寝ることにした。  イヤな感じはしないし、何より私は寝たい。幽霊よりも睡眠が大事だ。  私は布団に入り直し、夢の世界へと再び旅立つことにした。  明日になればこんなことも無くなるだろうと高をくくっていたが、ところがどっこい。  翌日、私はまたまたいきなり意識が浮上した。  目覚まし時計が鳴ったわけでもその後は以下略。よりによって3日連続だ。  勘弁してくれよ……  恐怖より先に、嘆いた。安眠妨害も良いとこだ。大人しく寝かせろコノヤロー。  多少ムカムカしながら足元に目をやると、今度は女のコが体育座りをしていた。
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