守護者のいる家

3/4
前へ
/23ページ
次へ
 どうやら、母の実家には、『守護者』がいるらしい。  しかしその『守護者』には、いささか困った癖がある。  要は、『血縁者』以外、家には長居できないのだ。  私以上にそういった類いのモノに敏感な父は、初めて祖父母の家に上がってこう言ったそうだ。 「俺、ここ住めねぇわ」  先に記述した通り、私も1人では泊まれない。  いくら母の血が流れてるとは言え、父方の血を色濃く受け継いだ私には、なかなか友好的な雰囲気を作れないらしい。  ちなみに、母方の血を色濃く受け継いだ兄は、我関せずとした表情で飄々と寝泊まり出来る。  贔屓だ。
/23ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加