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今までとは種類が違う殺しかたですが、これはこれで楽しめると考えたのです。
「わかったわかった、殺さないから質問に答えてくれ」
大佐は口元に嫌らしい笑みを浮かべピストルをしまいました。
「…わ、私の前の人がピストルで殺されていったの…怖くなって、隙を見て逃げ出そうとしたら…迷っちゃって、ここに…うっうっう…」
少女はついに泣き崩れてしましました。
まったく…見張りの奴らは一体何をしているんだよ。
そう思いながら大佐はベッドに上がると、彼女を抱きしめて言いました。
「俺の部屋にお前をかくまってやる。だがな、このことがばれたら俺もお前も最後だ、だから静かにしろよ?」
「…えぇ!、ほ…本当に?」
「ここが俺の部屋で命拾いしたな」
彼女は今度大佐を支えにしてすすり泣きました。
人裏切った事も裏切られた事もなさそうな純粋な女の子で、大佐を完全に信じきっているようです。
面白い。
大佐は後に起こる、少女が再び地獄に落ちて泣き叫ぶ姿を想像しては、ぞくぞくしていました。
自分に騙されてたと知った時のこいつの顔はどんなんだろうか、どんな言葉を発するのだろうか。
興味が尽きません。
そして恐らくこの殺し方が一番美しく、一番芸術的で、一番残酷なものと大佐は確信しました。
なぜならこの少女そのものが花のように美しく、自分の芸術という名の虐殺に相応しいと思ったからです。
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