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今日は日曜日
----そう。
寝る事が好きなオレにとって、一週間で一番幸せな1日。
ある人物の足音がするまでは……
ドタドタ……バタバタ……バン!!
「起きてるか~い! リュウジ?」
「…………」
階段を慌ただしく駆け上がって来た金髪の少年は、返事をしないリュウジを見てニヤッと笑う。そして……気持ち良さそうにベッドで寝ているリュウジに向かって、「とりゃ」と言葉を発しながらダイビングをした。
「ぐほっ……何するんだ !!」
「いや~気持ちよく寝てるからつい」
この妙にテンションの高い男……幼なじみのキョウという名前である。
因みに服装は白のシャツに黒のメンパンそして、腰にはドクロのキラキラしたベルトをつけているギャル男系である。
年齢はオレと同じ18歳。
リュウジは幸せな一時を邪魔されて不機嫌なのか……頭をボリボリ掻きながら「それで、何の用だよ」と尖った口調でキョウに問いかけた。
キョウはそんな不機嫌なリュウジの事なんかお構いなしに「じゃじゃ~ん! スゲ~だろ」と手に持っている物を誇らしげに見せてくる。
リュウジは何の事なのか分からず「何だそれ!?」と首を傾げながらキョウが持っている物を見る。そんなリュウジの反応に「え~!! リュウジ知らね~の」と目を丸くして驚いた。
「知らない」
「嘘、マジで~お前いたい……いたすぎ」
リュウジはキョウに馬鹿にされたのがムカつくのか……更に機嫌が悪くなった。
「だ~。いいから何なんだよ?」
キョウは不機嫌なリュウジの事など気にせずに、相変わらず自慢気に「これだよ。これ! 最近ニュースになってる招待状」と言うと、招待状らしき物をピラピラさせながら見せてくる。
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