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寝起きから暴れたせいか「はぁ……はぁ……」と息を切らし、肩で息をしている。
ダウンしているキョウを横目に「招待状ちょっと見せてみろよ」と言うと……
ダウンしているキョウの手から招待状を取り、招待状に書かれている内容を読み上げている。
「え~と……アナタは選ばれました。
今夜0時に扉が迎えに行きます……
なんだこれ?」
「ごほっ……ごほっ……読んだ通りだ。
0時になると、このキョウ様を迎えに来るらしい。」
キョウは締められていたせいか、喉から言葉が上手く出ず……息苦しそうに喋っている。
リュウジはそんな息苦しそうに喋るキョウの事などお構いなしに「う~ん……この扉って言うのが謎だな」と腕を組みながら考えている。
「そうなんだよ~。
せっかくなんだから……こう……ボン、キュウ、ボンの可愛い子とかが良かったよな~」
キョウは下の鼻を伸ばし馬鹿面を露わにしながら、あらぬ想像している。
そして、暫くするといきなり夢から覚めるような衝撃が頭の上を走った。
----ゴン!!!
「痛っ……リュウジちゃ~ん何すんだよ」
キョウは涙目でリュウジに訴えかけながら、殴られた場所をさすっている。
「おっ! 現実に戻って来たな。
てか、さっきからちゃん付けするな。ちゃん付け!」
「はいはい……しょうがないな~リュウジ『ちゃん』は」
キョウはワザとらしくリュウジに聞こえるように「ちゃん」を強調してリュウジに返事を返した。
リュウジはそんなワザとらしいキョウの返事に、拳を握りしめ震えている。
そして「キョウ~~」と叫ぶと流星の如くキョウの頭に拳が落ちていった。
----バコ!!!
「痛っ……も~冗談が通じないんだから」
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