アースガルド英雄譚～神々の王

旅立ち

ハインは八本の剣を携え、「秩序」を討ち払う。英雄の剣は「ハインブレード」と名付けられ、人々は英雄を讃えた。

しかし、その戦いは「秩序」の勝利に終わってしまう。

最後の「秩序」が放った刺客によって、ハインは殺されてしまったのである。

その後、「秩序」はセントウィリスの隣国、ドナを滅ぼし、自らの帝国「ディーナ」を建国。人類抹殺を掲げ、セントウィリスへと宣戦布告した。

ハインの死後、風の剣を預かっていた、セントウィリスの王、ミカエルは、ハインの死後、行方が分からなくなった残り七本のハインブレードを集めるため、勇者を募る。

しかし、ハインブレードは「秩序」によって凶暴化した魔物によってどこかへと隠されてしまい、一向に見つからず。
そもそもハインブレードを使いこなせる剣士などいるわけもなく、無常にも戦争は始まってしまった。

北部のナスト自治領を前線基地とした王国軍は善戦するものの、「秩序」の指揮する魔物の軍勢に敗走を余儀なくされる。

そうしてその軍勢が最終防衛ラインとされていたザザ山脈にやってこようとしている。

もう時間はない。ミカエルは勇者の再来を諦めようと思い始めていたその時である。

王の元へ一人の農民の少年がやって来た。