1st chapter 深い深い霧の中

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「トリックオアトリート!!」  街には、そんな声が溢れていた。  そう、今日はハロウィン。お菓子が好きなだけもらえる、 「なんて素敵な日だろう!!」  そう、彼女は思わず叫んだ。  彼女の名前は、ミク。月に緑の髪が照らされ、光っている。彼女の魔女の格好に、何て似合うものだろう。  そして、ミクはまた家の扉をノックし、 「トリックオアトリート!」 「はいはい、ハッピーハロウィン…って、あらら、ミクちゃん!」 「えへへー」  ミクは無邪気に笑う。彼女の笑顔なら、ハロウィンの日以外でも、好きなだけお菓子を貰えるのに…
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