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ダメだ。なんか僕は変人扱いされている。まあ確かに今日の僕は自分でも少し変だと思う。でもなんだか近いうち何かが変わる気がする。それは何かわからないけど、きっといい事だと思う。だから僕は今日変なのかも知れない。だからこそ前に進んで行こう。
「栄司、行こう。学校遅れるよ」
「おい、ちょっと俺の話きけよ」
小走りで僕の隣までくる。そしてまた学校への道のりを歩く。
………
……
…
キーンコーンカーンコーン
学校へ着くと予鈴が鳴った。上履きに履き替えた。
「そういえば今日は数学小テストやるらしいよ」
ふと思い出した。栄司の事だから忘れているだろう。すると栄司は口を開けてポカンとしていた。
「忘れてた……」
やっぱ予想通り。かとういう僕も今思い出したんだけど。
「取りあえず教室行ったら少し勉強しよ」
「そうだな」
栄司は憂鬱そうな表情を浮かべていた。
「おはよー」
教室に入るとクラスメイトから挨拶される。僕と栄司は挨拶を返してから席に着いた。僕は窓側の一番後ろ。まさにベストポジション。栄司は僕から見て隣の列の前から三番目。なんともいえない場所だね。
すると栄司が僕の席にくる。僕は鞄から数学の教科書を取り出した。そして教科書を開き栄司に今日出る範囲を解説する。とはいっても僕もそんなに出来るわけではないので、わかる限りで教えて上げた。そしてちょうどのタイミングで担任が教室に入ってくる。
「葉、サンキュな」
栄司は自分の席に戻っていった。そしてホームルームが始まった。
………
……
…
四限目の数学が終わり昼休みに入った。小テストの出来はまあまあ、栄司はどうだっかな。栄司の元に行くと栄司は立ち上がった。
「飯行くか」
僕を促すように歩き始める。この様子だと恐らくあまり出来てない。せっかく教えてあげたのに。
「今日は何にする?」
学食へ向かう途中の廊下でいつも通りの質問を投げかけてくる。
「じゃあ今日は味噌ラーメンにしとくよ」
「了解」
作業分担は決まっている。僕が席をとる係りで栄司が学食を取りに行く係り。母さんは朝早くから仕事に出かけるので朝ご飯は自分で用意する。早めに起きて弁当を作るっていう事も出来るけど起きるのがツラい。だから昼は栄司と学食にしている。
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