第一章

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ーープルルルル、プルルルルーー 呆けている時に掛かって来る電話程、心臓に悪いものは無い。 不意を突かれた俺は若干仰け反った後、 電話に出る。 『慎吾!?今からM店来てくんね~? 連チャン中なんだけど先輩から呼び出し掛かったんだけど。』 電話越しにノブがイラついているのがわかった。 「いいよ。今制服だから着替えてすぐ行くわ。 何番台?もう先輩んトコ行っていいよ。」 ありがとうを聞いてから俺は電話を切って、家に向かった。 代打ちかぁ…。 そういやスロット打ったことね~なぁ…。 7揃えれるかな…。 知識も技術も無かった俺は、 将来とはまた違った、漠然とした不安を感じながらM店に向かっていた。 .
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