第一章

4/30
前へ
/69ページ
次へ
自動ドアが開いた瞬間、目の前で爆竹が炸裂したような感覚に包まれる。 耳をつんざく様な爆音に不快感を感じながら、 俺は紫煙の充満した店内に足を踏み入れた。 ーーー時代はスロット最盛期。 4・5号機のその爆発的な出玉と荒波は人々を魅了し、 幾多の成金と廃人を生産していた。ーーー 目が血走った路上生活に片足突っ込んでるようなおっさんや、 1日にして給料以上のドル箱を積み上げたサラリーマン達の間をすり抜けて、 俺は迷わずあるシマへと足を進めていた。 .
/69ページ

最初のコメントを投稿しよう!

953人が本棚に入れています
本棚に追加