第一章

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ーー八代将軍吉宗…。ーー スロットをアンダーグラウンドから一気に大衆娯楽へと押し上げた稀代の名機、「北斗の拳」と双璧を成す今となっては伝説の名機…。 そのシマの中央付近に脳内麻薬が出っぱなしで、 ある意味廃人寸前になっている俺の親友がいた…。 「おい。……おい!!………おい!!!!!」 無数に並べられた樽とドル箱の山の向こう側にはなかなか声は届かない。 俺は馬鹿の隣に座ってるリーマンの肩に手をかけて、 かなり無理な姿勢をしながらドーパミン野郎の頭をどつく。 「おぅ、慎吾お疲れ~。 てか見てみ?さっきから止まんねぇんだけど!」 ノブは振り返ると涎垂らした犬みてぇな汚ねぇ面で、 俺に笑いかける。 .
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