第一章

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『……で、……になります。…が……』 ーーー頭痛てぇ…。ーーー 極度の二日酔いと戦いながら、 俺は窓の外を見る。 教室から見えるグラウンドでは、 同い年のガキ共が授業でサッカーをしていた。 『…けだ!……池田!!』 「池田ぁ!!!」 ふと顔を上げると、2、3回見たことあるおっさんが顔を真っ赤にして立っている。 「授業受ける気無いなら出てけ! みんな受験に向けて必死なんだ。 お前みたいのは迷惑だ!」 「……臭っ。…口くっさぁ~。 おっさん昼飯にウンコでも食った?」 顔見知りのおっさんに挨拶を済ませると俺は帰路に着いた。 学校には居場所が無かった…。 気が付いたら無くなってた。 裏に停めた単車に跨って、 俺は漠然とした不安を感じていた。 .
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