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山県｢して、お館様は？｣
伝令｢未だに動かれませぬ。｣
山県｢あいわかった。しからば我等も出陣致す。このまま南下し浜松を叩く！｣
伝令｢ははっ。｣
秋山｢山県殿、岩村は如何なさる？あそこはこれからの上洛で必ず必要となる場所。｣
山県｢さすれば、お館様にお頼みし、土屋殿を主将として隊を派遣して頂く。｣
秋山｢ならば我が配下の者を1000程増援で送り申す。｣
山県からの伝令は一両日経たずして勝頼隊、信玄本隊に届いた。
尾張 三河 国境付近
信玄｢山県からの知らせが届いた。勝頼が動いたそうじゃ。山県と秋山は南下し勝頼と合流する。そこで土屋に岩村に向かってもらう。｣
土屋昌次 信玄自身の護衛大将である。史実では長篠の戦いで味方を逃す為部隊を率い織田、徳川陣に突撃。戦死している。
土屋｢しかしお館様の護衛は如何致しますか？｣
信玄｢内藤に任す。｣
内藤昌豊｢御意に。｣
三河浜松城
忠勝｢殿、武田が姿を現しました。｣
家康｢どこだ？｣
忠勝｢大井川にござる。旗から察するに四郎勝頼かと兵力は約2000。｣
家康｢真にその数か？｣
忠勝｢間違いござりませぬ。｣
家康｢出陣致す！勝頼を討ち取る絶好の機会じゃ。｣
数正｢お待ち下され。伏兵がおるやもしれませぬ。｣
家康｢伏兵を恐れては戦は出来ぬ！｣
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