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1572年 とうとう甲斐の虎
武田信玄が武田軍を総動員し、上洛を開始した。
山県率いる先鋒5000は本隊よりひと足早く、徳川領三河に進攻し、徳川方の支城を次々に攻略。秋山率いる別動隊は美濃岩村城を包囲、兵糧攻めの後、これを攻略。
この時点ですでに織田、徳川は信玄の張り巡らした戦略の網にかかっていた。
三河 武田本隊
信玄「美濃、聞こうかの。」
馬場「はっ、三河に進攻し約一月が経ち、徳川方の支城はほぼ、我等の手に落ちました。家康は今のところ浜松城に立て篭もり、篭城しております。」
山県「信長の援軍はお館様の命により秋山殿の部隊が岩村から南下しこれを討ちました。」
信玄「つまり家康は袋のネズミか。」
内藤「御意。さらにお館様の読通り、本願寺が信長領内で挙兵。各地で一揆が起きております。」
信玄「駿河守からの知らせは?」
馬場「はっ、信長は只今、岐阜城に入り、各地に指示を飛ばしているとの事。」
信玄「ふむ、・・・・。今は朝倉、浅井、本願寺、足利殿による包囲網が出来ておる。怖いのはいずれかが撤退することじゃな。」
信玄はこの包囲網に一抹の不安を感じながら、三河を進攻した。
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