第二章 幻想郷の病院ー永遠停ー

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永遠亭―とは多分ここのことを言っているのだろう。しかし幻想郷とは一体? 「そしてこの子は「鈴仙・優曇華院・イナバ(れいせん・うどんげいん・いなば)」よ。あなたを助けてくれた。」 …れいせん・うどんげいん・いなば、か…なんて個性的で長い名前なんだ。 しかし、助けてくれたのは事実だ。礼は言わなければ。 「鈴仙さん…だっけ?」 「うん、さん付けはいらないよ。」 「えぇと、すまなかった。助けてくれてありがとう。」 ぺこりとベッドの上で礼をする。 「顔を上げて、それに困っている人を助けるのは当たり前でしょう?」 少し困ったふうに言っている鈴仙さ…鈴仙。顔を上げるが、鈴仙はまるで自分と目を合わせないように俯いている。 「なぁ、鈴仙?なんで俯いているの?調子が悪いのなら無理しちゃ駄目だと思うが。」 「うぅん調子が悪いわけではないの。あなた今調子が悪いでしょ?私と目を合わせると「狂気を操る程度の能力」が暴発しちゃうから。」 「能力?何だそれ?」 …シーン。 あれ?何この空気?
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