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「それじゃ聞くわよ?このままこの世界にいて死ぬのを待つか、それとも違う世界にいって生きるか。さぁ、あなたならどちらを選ぶ?」
………なんだその話しは?
この世界にいたら死ぬ、違う世界にいったら生きる?
ばかげた話しだが、何故かこの女性が話していることは信憑性があった。ならばと、藁にもすがる思いで言った。
「生…きたい」
「何?声が小さくて聞こえないわね」
くそ、こっちは死にかけだから声に力が入らないのに…
今度は下腹に力を入れて声を出した。
「死にたくないに決まってんだろ!」
「…それは生きたいと言ってるのと同じね?」
「…あぁ…」
ヤバいな意識が遠くなってきて女性の声が聞き取りにくくなってきた。
「…じゃ、…くわよ?一つ…おくわ…こそ―――」
ここで俺の意識は完全に無くなった。
―回想終了―
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