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こうして思い返してみると…
あたしって単純
自分とちょっとでも接してくれる人の事、興味を持ったり好きになったり
ダンナとのことだって、あたしに気がある事を知って興味を持ち、交際、結婚とトントン拍子に決まった
モテる事に不慣れなせいで、すぐにその気になってしまう流され者
そのダンナとは、今じゃお互いが空気のような存在で……
人に言わせりゃ、『空気がなかったら生きてけないよ!』って聞くけど……
まぁっ、ステキっ!
…なんて感想が出てくるわけでもなく……
結婚して5年
子供も生まれて毎日生きてくので必死だったら、そんなロマンス的にはなれない
それが不満ってわけでもないんだけどね……
「……、…――こ、涼子ってばっ!」
「えっ……」
「なんボーっとしよると?ほら行くよ。」
結子があたしの腕を引っ張る。
「え…行くって…え?」
人の質問にスルーの結子の代わりに、
「2次会。居酒屋だって。」
美由紀があたしのカバンとコートとマフラーを持ってきて説明してくれた。
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