章タイトル募集

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ギギギギ。 物体が擦れる音がして、強固な扉が開け放たれた。 外界の渇ききった臭い。外界の幽かに湿った空気の香り。外界の茹だるような熱気。それらが一頻り、僕を取り巻く。 暑い、体が火照るよ。 「さてあんたの出番だよ。働いておくれ」 おっと、【ご主人様】のご命令だ。殺戮の始まり始まりだね。 暗室から解き放たれた僕は、殺しに飢えた殺人鬼のように、殺戮を繰り返すんだ。 しかし、それは僕自信の意思ではないよ。 殺すことが僕の存在意義だから、殺すことしか出来ないから、だから殺め続けるんだ。 ガンッ。バンッ。 鈍い音。殺すという感覚。 そして、体に付着する吐瀉物。こびりつく血反吐。 おそらくそれらが拭き取られることは、永久にないだろうね。 僕は四六時中、もしかするとこの一生を終えるまで、体中を漂う死臭及び生々しい異物感と、闘わねばならない。 一度で良いから、お風呂ってやつに入ってみたいよ。湯船にゆっくり浸かった後は、臭く汚い体をごしごし洗うんだ。 気持ちが良いんだろうなぁ。
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