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きょろきょろと辺りを隈無く見回し、ご主人様が、 「ふう。一通り済んだかね。ご苦労さん」 やっとお休みの時間だ。 まあ、それは一時の安息に過ぎないんだけどね。 お仕事から解放された僕は、暗くて狭い場所に、再び放り込まれる。僕は、まぁ、あれだよ、あれ、――奴隷ってやつだよ。 そんな奴隷の僕には、食事なんて物は出ないし、そんな物は僕には必要ない。食事がいらない奴隷なんて、さぞかしご主人様も喜んでいることだろうね。……喜んでいて欲しいよ。 まぁ、こんな僕にも自慢するべきところがあるとすれば、それは怪我さえしなければ、いくらでも働き続けられることかな。 一種の永久機関と言っても過言ではないね。エッヘン。 と、それにしても狭苦しくて陰気な場所だなあ、ここは。 そんな風に文句を垂れても無駄なんだけどね。ここから出られる訳じゃないし。ここにずっと居られる訳でもないし。 こんな姿形に生まれてしまった自らの運命を呪えってことだろうね。
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