*揺らめく想い

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「痛い。祐悟…痛いよ‥」 涙を溜めて、上目遣いで見つめてみる。 今までこんな姿見せた事ないもの だからきっとあなたは動揺するんでしょうね。 「こ、琴音??そんな痛かったか!?」 あなたは駆け寄って来て私を抱き寄せるの。 そしてごめんとなんども呟いた。 …全て幻なのだけど、 「なんだよテメーが悪ぃんだろ!!」 気色悪ぃ… なんて口汚ない言葉。 耐えられない。 「なんなの…??全部私が悪いって言うの!!?」 ガッ… ドスッ… 「オレに逆らってんじゃねぇよ!!」 なんなのよ… どうしてこんな事になってしまったの…? 昔はあんなに優しかったじゃない。 あんなに…あんなに… 優しかったのに…。 「死んじゃえばいいのよ。」 ポツリ…私は呟いた。 あなたは聞こえなかったのか あぁ?と聞き返す。 机の上にあったハサミ。 今は手の中にある。 あなたはまだ気付かない。 さぁ… さよならをしましょうか。 「フフッ…ゥフフフ…」 「琴音…?」 グサ… 「ぐ‥ッ…琴、音…」 呻くあなた。 最高に愉快だわ。 「祐悟…さようなら…」 さよならをしましょうか。 永遠に逢えないように…
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