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また、涙がこぼれた。
静まり返った教室に嗚咽が響く。
みんな黙っていた……というか
彼女が何か喋るのを待っていた。
あたしの嗚咽だけが響く中
彼女はやっと、口を開いた。
「……馬鹿じゃない?」
あたしを、その場にいる全員を
軽く嘲笑するかのように、いやらしく声を荒げる。
「泣けば許されるとでも思ってる?
あたしはねえ……泣かれると腹立つの
もっといじめてやろうって思うのよ」
彼女は満足げに笑みを浮かべると
あたしの背中に足を乗っけた。
「悔しいなら、いい加減に
そのうっとおしい泣き虫直せば?」
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