397人が本棚に入れています
本棚に追加
/223ページ
ゴクっ
「と、とにかくこんな所に置いていては何ですから……屯所に連れて行きましょう」
やたらと長い刀を腰に差している男がそう言うと、
「あ、あぁ。そうだな。まずは運ばなければな?平助」
「あ?え?!俺かよ!?」
そしてこれまたやたら背の高い男が、まだ幼さの残る平助と呼ばれた青年に言った。
平助は美しいその少女を抱きかかえる。
「ひ……土方さん。その変な三味線持ってきてくれよ」
平助は背の高い男、土方にそう告げる。
変な三味線と呼ばれたそれは、6本の弦から引いてあり真ん中より少し、下の方に穴が開いてるようであった。
「あぁ、それじゃあ行くか」
土方の言葉に数人の男達は少女を屯所に運んだ。
最初のコメントを投稿しよう!